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3Dプリンタ造形による特殊形状により、今までにない広大な音場を実現。誰もが驚く別次元の音楽体験を可能にしました。
販売価格453,600円(税込)
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原理試作を重ねた結果、目指す生々しく広大な音場を実現するためには、筐体には下記のような条件が必要でした。・ 振動板前面にメカニカルイコライザー・ ドライバーユニット背面は開口率の高い形状・ 耳道と筐体間に隙間が必要上記、原理試作の結果を基にメカニカルイコライザーの最適な形状をシミュレーションすると、3Dプリンタによる造形でしか実現できない事がわかりました。しかし、金属による3Dプリンタ造形で複雑な形状を出力するには、造形への深い知識とノウハウが必要です。プリンターという名称から、3Dデータをプリンターへ送れば、ボタン一つで完成するというイメージがありますが、実際にはそういう訳には行きません。金属積層造形3Dプリンタは、平坦にされた平均粒径20μの金属粉末にレーザーを照射し、熔解して造形。その上に金属粉末を高い精度でかぶせ、同工程を長時間繰り返し、造形します。そのため、造形中の熱による変形を考慮した形状でないと、高い精度が出せないのです。設計者が描いた3Dデータを、造形のためのデータ、形状に描き直す必要があるのです。しかもそれは一定の方法によるものではなく、テストピースを造形し、そのデータを加味した上で形状を決定する必要があるのです。今回、株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズ(以下NDES社)の協力を得て、最薄部が0.2mmにもなるメカニカルイコライザーを造形する事ができました。表面を覆うメッシュ形状は、NDESのエンジニアが音質面で必要な条件と、放熱を含む高精度の造形に必要な条件を全てを勘案し、最適な形状を割り出したものです。外側のメッシュ形状は、音質面からの要求以外に、造形の精度を高めるための形状でもあるのです。最適な形状を割り出すために、NDES社と私達のエンジニアがアイデアを出し合いながら、幾度となくモデリング、造形を繰り返しました。その過程では、言語化しにくいノウハウも多く必要でした。3Dプリンタがあれば職人技術は必要ないかのように言われています。しかし実際には、金属積層型3Dプリンタによる造形はまさに「3D造形職人」と呼べるエンジニアが存在して初めて使える技術となるのです。身近な製品に金属積層型3Dプリンタによる造形物が見当たらないのは、金属積層型3Dプリンタによる造形は、細かなノウハウの塊だからなのです。 <表面処理>3Dプリンタによる造形の問題点は、もう一つあります。表面の粗さです。チタンの粉末は平均粒径20μと極めて小さいのですが、直接耳に入れるには痛みを感じる表面の粗さです。一方で、内部のメカニカルイコライザーは、表面が適度の粗さがあった方が音質的に有利です。表面の粗さを場所によって変化させるという困難な問題を解決するために、化学メーカーと共同で試作を繰り返し、3Dプリンタ造形後のチタンの表面処理仕上として、最適な処理方法を見つけました。外部は滑らかに、内部は適度な粗さを残して化学処理を施す。同時に高い寸法精度を維持するという困難な仕事でしたが、長い時間をかけてやり遂げる事ができました。そのおかげで、外部の光沢仕上げは、チタンの3Dプリンタ造形品としては、現在世界最高レベルの平滑度となっています。
振動板に適切なプレッシャーを与える事で過度特性の改善を図るためと、干渉による高域特性の低下を防ぐためのメカニカルイコライザーを振動板の前面に配置しています。音の出口となる同心円状のイコライザーの板厚、ギャップ共0.2mm。この形状は3Dプリンタにしか出来ない加工です。原理試作に基づいたシミュレーションの上、多くの試作―測定―試聴を繰り返す事で、目的を達成する最終形状を見つける事ができました。
開口率の高いメッシュ形状は、必要十分な低音と音場の広がりに貢献しています。この形状を定めるための必要条件は幾つもあり、最適値を求めるのがメカニカルイコライザーと同様、非常に困難でした。考慮しなければならない条件は下記の通りです。・ 音質・ 必要な開口率の確保・ 3D造形時の熱変形・ 化学研磨による溶解時の開口率の安定度・ MMCXコネクターを使用するための十分な強度これらの条件全てを考慮した上の形状が、外から見えるメッシュの奥にもう一つ別のメッシュ形状が隠れている、二重メッシュなのです。
オープン型イヤホンによって、生々しく、広大な音場を実現するというコンセプトのために、15mmの直径を持つダイナミック型ドライバーユニットを新たに開発いたしました。ネオジム磁石と共に磁気回路を構成するポールピース、ヨークの材質には、試聴の上で純鉄を採用。ギャップの磁束の密度と平行度を上げるシミュレーションと試作を繰り返した結果、ヨークは大きな曲面を持つ他には無い形状となりました。不要な振動を抑えるために、フレームは強度の高いアルミマグネシウム合金からの切削品。生々しい音のためには、イヤホンの振動板は軽量である事が最優先されるという考えの元、一般的には12μ以上の厚みが使われるところを、極めて薄い6μ厚のPETを採用しています。社内に振動板の成形やボイスコイルとの接着等、生産技術に関するノウハウを保有しているため、これほど薄くて製造が困難な振動板を採用する事ができるのです。本体の組立だけでなく、ドライバーユニットの製造も川崎本社内にて行っています。完成したドライバーユニットを124段階にレベル分けを行い、使用するのは一部のみ。使用するドライバーユニットも厳しい選別、左右のペアリングを実施しています。
※潤工社:ふっ素ポリマーを軸として、光速の95%という世界最速の伝送速度を誇る高速同軸ケーブルや海洋宇宙分野、医療分野、発電所内のケーブル等、高い技術力が必要な特殊ケーブルを開発、製造しているのが日本の潤工社です。潤工社のケーブルはジュンフロンというブランド名で呼ばれる事が多く、特殊用途のケーブルを必要とするエンジニアからは、絶大な信頼を寄せられています。
※スーパーコンピューターで使われているケーブルの全長は1,000km以上にものぼり、電子が半導体内部を流れている時間より、ケーブル内を流れている時間の方が長くなります。ケーブルの伝送速度がスーパーコンピューターの速度のボトルネックとなるため、多額の開発費用をかけて伝送速度を追求しています。
LAB II本体の組立は川崎の本社内で行っています。組立の精度は、部品の精度と共に、組立を補助する治具と呼ばれる道具の精度に左右されます。治具の部品精度の僅かなばらつきを、組立てながら微調整できるよう、生産治具や測定治具の設計、製造も内製化しています。治具の製造から、製品組立まで一貫して自社で行うことにより、高い品質を維持しています。
注:製品の音導管にはメッシュフィルターを装着しています。
※L(左)のブッシュ内側に左右識別突起がありますので、暗い場所でも手探りでL・Rの判別が可能です。
※LAB IIは設計上、装着位置によって、大きく音質が変化します。
※通常、耳の形状は左右でかなり異なります。そのため、最適位置は左右の耳で異なります。
販売価格 1,310円(税込)
LAB II
3Dプリンタ造形による特殊形状により、今までにない広大な音場を実現。
大口径のダイナミック型ドライバーユニットをオープン型で使用すると、低域高域とも周波数レンジを伸ばすのが難しく、帯域の広がりに限界がありました。LAB IIではメカニカルイコライザーを3Dプリンタで造形することで今までの製造方法では不可能であった形状を実現し、高域特性を改善しました。誰もが驚く別次元の音楽体験を可能にしました。
背面をフルオープンとし、前面の音導管が振動板前後の干渉を防ぐ事で、低域特性も改善。筐体外側に施されたメッシュ形状によって、耳道と筐体間に僅かな隙間を生じさせる設計とし、閉塞感の無い自然な音場を実現しています。
音を追求した結果としての特殊形状を、3Dプリンタが実現しました。